医療の進歩とともに、患者が医療にどのように関わるかが近年注目を浴びています。
我々は、患者参加型医療の概念を活用して、慢性腎臓病(CKD)患者の中で見られるエビデンス診療ギャップを解消し、医療の質とCKDアウトカムの改善に挑戦します。
従来の医療の質改善手法では、医療従事者に対する介入が主でしたが、我々の研究は患者自身の医療への参加を促す(ナッジする)ことを重視します。被保険者の自己決定権を尊重し、行動経済学の概念に基づくデジタルナッジを活用した受診勧奨と自己管理トレーニングを組み合わせることで、医療者への介入のみでは改善が難しかったエビデンス診療ギャップを克服し、患者の行動変容と健康アウトカム改善を目指します。また、この研究を通じて、患者参加型医療の力が国民全体に波及し、慢性腎臓病の進行を予防する一翼を担うことを目指します。
お力添えいただいた皆様に心から感謝いたします、研究の成功に向けて取り組んで参ります。
比良野圭太(特定助教)