臨床上の疑問に適切に答える研究をデザインすることは容易ではありません。例えば臨床試験にせよ観察研究にせよ、よく定義された関心対象集団を十分確保することが困難な場合があります。このような状況で、利用可能な情報を最大限活用するアプローチのひとつにベイズ統計的枠組みを用いたevidence synthesisがあります。
今回、メタ解析や適応的な臨床試験設計 (flexible adaptive design) を専門とされ、心血管病や希少疾病のエビデンス創出に取り組まれているDr. Tim Friedeをお招きし、ベイズメタ解析やその応用としてのランダム化比較試験と観察データの統合について、循環器・腎臓領域の最近の論文2報に触れながら解説いただきます。