AMED循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策実用化研究事業 食事・栄養と健康に関するエビデンス創出研究 に採択されました。
研究課題名:日本人の食生活に特徴的な食事パターンと栄養素が健康アウトカムに及ぼす因果効果の推定:国内外ゲノムコホートを利用したメンデルランダム化研究
研究期間:2023年度~2025年度
https://www.amed.go.jp/koubo/15/01/1501C_00081.html
従来の栄養疫学エビデンスは食事と健康の関連「○○を食べるような人は健康」の検討が主で、食事が健康に与える因果効果「食事を操作(介入)したら健康になる」に関する検討は不十分でした。一部の海外の介入研究では、地中海食、DASH食などについて健康に与える因果効果の検討がされてきましたが、日本の食習慣に特徴的な食事パターンや栄養素に関する因果効果エビデンスは大きく不足しています。本研究は、心血管・腎疾患リスクを改善するための科学的な日本の食習慣を因果推論の手法で明らかにし、エビデンスに基づく食習慣改善に繋げることが目的です。
本研究では国内外のゲノムコホートを用いて(長浜コホート、UKバイオバンク)、メンデルランダム化研究の手法で、日本に特徴的な食事が健康に与える因果効果を検証します。メンデルランダム化研究では、遺伝子変異(SNP)が食習慣に関わる要素にランダムに受け継がれるという仮定を立て、SNPを操作変数として、説明変数の食事がアウトカムの健康に与える因果効果を推定可能となります。
本研究は、比良野圭太特定助教が担当し、中山健夫先生(京都大学医学研究科健康情報学)、川口喬久先生(京都大学医学研究科ゲノム医学センター)、田栗正隆先生・折原隼一郎先生(東京医科大学医療データサイエンス)、Edward Norton先生(University of Michigan)との共同研究です。